13 もちろん、明日も愛している

ネコふんじゃった
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 ぼくぐらいの歳(年が明けると四十八です)になると、気に入ったアルバムをいろんなディスクで何枚も持っている、ということがだんだん増えてくる。キャロル・キングのこのアルバムも、最初はLPレコードでずっと聴いていた。それから初代のCD、ボーナス曲追加のリマスター盤ときて、いまはもっぱら音のいいSACDで聴いている。もう三十年以上聴いているのに、ちっとも飽きない。聴くたびごとに、キャロル・キングの歌声もバックの演奏も新鮮である。
 このアルバムがリリースされた一九七一年当時は、ジェームス・テイラーやジョニ・ミッチェルなどとともに、シンガー・ソングライターのアルバムというとらえられ方だったように思う。いま聴くと、ソウル色の強い曲も多い。もともとゲリー・ゴフィン(前夫で作詞担当)とともに、ソングライター・チームとして活躍していた彼らが作品を提供してきたミュージシャンたちには、シュレルス、ドリフターズ、アレサ・フランクリンとソウル系の人たちが多かったので、当然といえば当然かもしれない。
 たくさんのヒット曲を書いてきた人だけに、このアルバムも名曲ぞろいである。以前は「去り行く恋人」「イッツ・トゥ・レイト」「君の友だち」などが好きだった。いまは「ウィル・ユー・ラブ・ミー・トゥモロー」をとくに愛聴している。前にも名前の出たジェームス・テイラーとジョニ・ミッチェルがハーモニーを付けている。いまでは考えられない、すごく贅沢な一曲である。(2007年1月)