ぼくの好きなライブ盤、ベスト5!
今年はコロナの影響で野外コンサートもほとんど中止になってようですね。アイキャッチの写真はザ・バンドの『ロック・オブ・エイジズ』のアメリカ盤です。東京で私立大学の試験を終え、高田馬場あたりのレコード屋でグレイトフル・デッドの輸入盤などと一緒に買ったのでした。カバンに入れて、新幹線と在来線を乗り継いで四国の実家まで持って帰ったんだなあ。1977年の2月のこと。有名な漢詩を思い浮かべます。「高歌一曲掩名鏡 / 昨日少年今白頭」。「ウェイト」なんかを口ずさんで、はたと鏡をみると白髪の男が映っている。ついこのあいだまで若者だったのに……許渾という晩唐の詩人の作です。
去年の「今日のさけび」から。去年の夏は能天気にこんな文章を書いていたんだなあ。
夏も本番ということで、音楽のほうはライブの季節ですね。フジロックをはじめとして、野外コンサートも盛んな時期。ビールやワインを片手に芝生の上で音楽を楽しむっていいなあ。最近はほとんど出かけることはないけれど。そこで今日は、ぼくの好きなロックのライブ・アルバムを5枚選んでみました。すぐに思いついたあとから、あれもこれもと出てきて収拾がつかなくなりそう。とりあえず今回は、高校生のころからずっと聴いてきたものをあげてみます。
1. Crosby, Stills, Nash & Young “4 WAY STREET” (1970)
2. The Band “ROCK OF AGES” (1971)
3. The Allman Brothers Band “AT FILLMORE EAST” (1972)
4. The Rolling Stones “LOVE YOU LIVE” (1977)
5. Little Feat “WAITING FOR COLUMBUS” (1978)
どれも説明不要の名盤ばかりですね。CSN&Yは高校一年生のとき、好きだった女の子に貸してあげて二人でよく聴いた。彼女はグレアム・ナッシュが好きでした。ぼくはもちろんニール・ヤングです。学校の帰りにたわいのない話をいっぱいしたなあ。ザ・バンドのライブは、ぼくのなかでは最高のロック・アルバムです。アラン・トゥーサンと出会ったアルバムでもあります。
オールマンのフィルモア・イーストもよく聴いたライブ・アルバム。「ストーミー・マンデー」がとくに好きでした。いまはSACDのマルチで聴いています。ストーンズの『ラブ・ユー・ライブ』は最強のライブ・アルバムかもしれません。とくに好きなのはC面の「エル・モカンボ・サイド」で、『メインストリート』もそうだけど、やっぱり各面が独立したアナログ盤で聴きたいです。最高・最強がつづきます。高校から大学にかけて大好きだったリトル・フィートは各メンバーの演奏能力に加えて、タワー・オブ・パワーのホーン・セクションが素晴らしい。
他にも好きなライブ・アルバムを思いつくままに。中学生のころ好きだったイエスの“YESSONGS”はリマスターされて音がよくなり、最近もよく聴いています。ニッティ・グリッティ・ダート・バンドの“STARS & STRIPES FOREVER”は語りが多い。これが彼らのライブのスタイルだったのでしょう。楽しいアルバムだし、「プー横丁の家」など名演も多いです。
大人の耳で聴くと、ヴァン・モリソンの“IT’S TOO LATE TO STOP NOW”とジョー・コッカーの“MAD DOGS & ENGLISHMEN”も外すことができません。とくに後者は祝祭的な楽しさに溢れています。アースの“GRATITUDE”とジョニの“SHADOWS AND LIGHT”も、いろいろな意味で圧倒されます。ジェームズ・テイラーの“(LIVE)”は選曲、演奏の良さに加えて録音が優秀。ジョージ・マッセンバーグの名前を頭に刻んだ最初のアルバムでした。さて、今夜はどれを聴こうかな?(2019.7.30→2020.8.24)