ぼく自身のための広告(35)

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35 いまの自分を潤してくれる10枚

  • MILES DAVIS 『Kind Of Blue』
  • BOB DYLAN 『Blood On The Tracks』
  • NEIL YOUNG 『Everybody Knows This Is Nowhere』
  • JAMES TAYLOR 『One Man Dog』
  • RY COODER 『Chicken Skin Music』
  • BRUCE HIBBARD 『Never Turnin’ Back』
  • BRUCE COCKBURN 『Hight Wind White Sky』
  • BRAD MEHLDAU 『Songs』
  • MARIA BETHANIA 『Que falta voce me faz』
  • FEDERICO MPMPOU 『Complete Piano Works』

 ぼくが生まれた年に録音されたマイルスのアルバムを、いまもよく聴いている。聴くたびに発見がある。レコードを買ったのは大学生のとき。まだマイルスもエヴァンスも生きていた。それから30年近い歳月が流れた。ジミー・コブはまだ生きているのかなあ? ボブ・ディランのこのアルバムも、高校二年のときから聴きつづけているけれど、いまだにはじめて聴くような新鮮さがある。とくにA面の五曲が素晴らしい。いつか「ブルーにこんがらがって」みたいな小説を書いてみたい。

 ニール・ヤングは、このアルバムと『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』、『ハーヴェスト』の三枚が死ぬほど好き。最近の作品はイマイチだけれど、惚れた弱みで買いつづけている。憎い人だ。シンガー・ソングライターのなかでも、とくにジェイムズ・テイラーが好きだった。近年の作品も充実している。このアルバムといい『グレイテスト・ヒッツ』といい、すごく音がいい。70年代の空気がちゃんと入っている。

 ライ・クーダーには大学生のころ入れあげた。本作と『ジャズ』あたりが個人的にはピーク。駄作は一枚もない。朝起きて、ブルース・ヒバートのアルバムを聴こう、と思い立つ日は調子がいい。曲も演奏もいいのに、どうして売れなかったのだろう。同じブルースでも、コバーンさんの方は夜の音楽だ。冬の深夜に、小さな音で聴きたい。

 現役のジャズ・ミュージシャンで、新譜を欠かさずチェックしているのはブラッド・メルドーくらい。もちろん彼のピアノも好きだけれど、毎回何をやってくるかわからないというスリル(危なっかしさ)があって、目が離せない。どこかコステロ氏に似ている。

 ここ数年に限定して言うと、ブラジルの音楽をいちばんよく聴いているかもしれない。代表して一枚だけ、マリア・ベターニャの作品を挙げた。音に気品がある。スペインの作曲家、フェデリコ・モンポウが自作を自演したCDは宝物だ。以前は一枚ずつ出ていたが、いまは安価なセットで手に入る。