ネコふんじゃった 5 グールドの演奏する小さなバッハ いちばん好きな楽器はピアノ。だからクラシックとジャズを問わず、ピアニストたちのCDはたくさん持っている。なかでもグレン・グールドのバッハは特別だ。どんなふうに特別かというと……。 本を出版するまでの行程の一つに、校正という作業がある。ぼく... 2016.05.29 ネコふんじゃった
九産大講義 第3回 「格差社会」について、トマ・ピケティと一緒に考えてみよう。 1 格差の現在 国際援助団体オックスファム・インターナショナルは18日、スイスのダボスで開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)を前に、世界の経済格差にかんする報告書を公表した。それによると2015年、世界のもっとも豊かな1%の人たちが... 2016.05.18 九産大講義
最新作を語る 新作『なにもないことが多すぎる』を語る(Part7) k:一応、最終回ということにしよう。このままつづけていると、本体の小説よりも長くなってしまいそうだ。これから先のことを聞かせてください。新しい小説のプランとか。 K:その前に、前回の最後で「小説そのものに力がない。本当の希望になっていない」... 2016.05.16 最新作を語る
最新作を語る 新作『なにもないことが多すぎる』を語る(Part6) k:猫が死んだって? K:そうなんだよ。フクちゃんという7つの女の子なんだ。公園に捨てられていたのを、仕事帰りの長男が拾ってきて飼いはじめた。「フクちゃん」という名前は次男がつけた。長男はいま大阪にいるんだけど、連休で帰省するのを待っていた... 2016.05.12 最新作を語る
九産大講義 第2回 紛争の現場から「戦争」について考えてみよう。 今回のテーマは戦争です。ええ、なぜ? と思っている人もいるでしょうね。一応、文芸創作のコースなのに? そうです。文芸創作、つまり「文学」の講座だからこそ、戦争について考える必要があるのです。文学とは何よりも人間について考えるものです。人間の... 2016.05.11 九産大講義
未分類 猫が死んだ 猫が死んだ。ぼくのかわいい猫が死んでしまった。心臓の鼓動が弱くなり、ゆっくりと間遠になっていき、ひとつ大きく息をすると止まってしまった。自分で最期の場所と定めた寝室のソファの下から、猫は真っ黒い大きな目でぼくを見つめたまま、どこかへ行ってし... 2016.05.08 未分類
ネコふんじゃった 4 春には花の苗を植えて 今年の冬は寒さが厳しく、雪もたくさん降ったりして、なかなか手ごわかった。梅も水仙も、例年にくらべて開花が遅れているとか。でも三月を過ぎると、さすがに暖かい日も増えてくる。朝六時ごろに起きてカーテンをあける。東の空が白っぽく明るんでいる。その... 2016.05.06 ネコふんじゃった
最新作を語る 新作『なにもないことが多すぎる』を語る(Part5) k:どうしてボブ・ディランだったの。 K:ちょっと回り道になるけど、最初から話すとね、原発事故が起こって、まず考えたのは福島の子どもたちのことだった。きっと不安を抱えて生きているだろうなって。放射能の影響について、たくさん情報が入ってくるか... 2016.05.05 最新作を語る