小説のために(第二十一話)

11  北朝鮮の危機を煽って、いらない武器をたくさん購入させる。癌は怖い病気ですからと早期発見・早期治療を啓発し、癌が見つかれば抗癌剤を投与する。高血圧やピロリ菌のリスクを訴えて、降圧剤を処方したり除菌を勧めたりする。同 […]

小説のために(第二十話)

10  ぼくたちはなぜ犬を飼ったり、猫をかわいがったりするのだろう。シアトルのあるアマゾン本社では、従業員は犬を連れて出勤することができるらしい。家に置いてきた飼い犬が気になって仕事に集中できないようでは困るということだ […]

小説のために(第十九話)

9  この宮沢賢治論も終盤に近づき、いよいよラストスパートというところで奈良へ行くことになった。前から入っていた仕事なので仕方がない。ついでに福井まで足を伸ばして5日間ほど中断。頭は宮沢賢治でホットな状態にあるから、四天 […]

小説のために(第十八話)

8  気功の先生によると、男の胸におっぱいがあるのは、男が女の身体を借りている証拠なんだって。言われてみればそうかも。無駄といえば無駄だし、過去も現在も未来も使い道はなさそうだ。ぼくたち男はお風呂に入るたびに自分の胸を見 […]

小説のために(第十七話)

7  『聖書』のなかでイエスは、「我よりも父または母を愛する者は、我に相応しからず。我よりも息子または娘を愛する者は、我に相応しからず」(「マタイ伝」10.37)と言っている。困ったことを言う人だなあ。家族よりも信仰を優 […]

小説のために(第十六話)

6  しばらく前にブレディみかこさんの『ヨーロッパ・コーリング』(岩波書店)という本を読んだ。この本、タイトルはクラッシュですよね。それからカバーの写真が、バンクシーのグラフィティ「花を投ずるテロリスト」なんだ。かっこい […]

往復書簡「歩く浄土」(16)

第十六信・片山恭一様(2018年2月18日) 1  第十五信をいただいてからちょうどひと月になります。圧巻の内容でくり返し読みかえしました。よくつづくものだとふしぎですが、対話も五年目になりますね。熊本も今冬はいつもより […]

往復書簡「歩く浄土」(15)

第十五信・森崎茂様(2018年1月18日)  あけましておめでとうございます。今年も元気の出る、音色のいい言葉を紡いでいきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。  この往復書簡、去年(2017年)12月6日に […]

小説のために(第十五話)

5  いかなる生けるものでも苦しんでいる限り、自分らは完全に幸福とはなりえないと感じる。修行者ほどの徹底性はないにしても、これは誰のなかにも多かれ少なかれある感覚だろう。状況にもよるけれど、いくらか気持ちに余裕のあるとき […]